下手の横好き日常log

今を楽しみながら生きていく

仲間になるための努力とは

「ちょっと年上だけど、気にせずなんでも言ってくださいね。」

そう言われると、ちょっと身構えてしまう。

構えないでね、と言われているにもかかわらずだ。

 

でも自分もこの言葉を使っていたことがある。

私は大学に入るのにも浪人したし、新しく何かのコミュニティに入るときは大体みんな自分より年下だった時期があった。

「年上かもしれないけど新人です」

というつもりで言ってはいる。他意はない。

年齢だけでベテランだと思われても困るし、本当に身構えないで欲しいと思ったから。

 

だけど仕事をするようになると、今度は年上の後輩が出来て、この言葉を言われるようになった。「年齢はかなり上ですが、気にせずご指導お願いします」と。

私が年上の後輩だったのはたかだか2〜3歳の差だったけど、今度は20〜30歳の差。確かにかなり年上だ。

でも、年齢に関係なく接して欲しいと言っていたし、他の新人さんと同じように指導して欲しいってことだろうとその時は素直に思った。

 

で、良くないこと、改善できることがあれば指摘した。

そしたら…。

 

「もう歳だからそんなにテキパキ出来ないんですよねー」と。

 

おい、年齢は気にしないでくれと言っていたじゃないか。なんで年齢を言い訳に使うのさ。 

 

そして「はーい」という生返事を返してほとんど話を聞いてくれない。

 

こういうやりとりが度々、度々続いた。「年齢云々」はただの社交辞令だった。意味としては「年上ということに配慮してよろしくいい感じに扱ってくれ、苦しゅうない」というところか。

それ以来、「年上ですけどー」と挨拶されるたび身構えるようになった。

これは骨が折れる相手かもしれないと。

 

そんで、自分の振る舞いを反省もした。

「年上ですけど気にせず、よろしくお願いします」

この言葉で年齢を言い訳にして、仲間になるための努力を周りの人に押し付けてなかったかな。

気にしないでと言葉で言うよりも、気にならないような気配りや空気感を作っていくことのほうがずっと大事だったはずなのに。

仲間として居心地の良い空気を作る努力を私は出来たのか?言葉だけで済ませていたかもしれない。

幸いにも当時出来た年下の友人達は、何年経っても気軽に連絡をくれて、他愛もない話が出来る。

周りの人が私を仲間にしてくれたんだと思う。

 

この年齢云々の挨拶を踏み絵にするつもりはない。本当にサバサバと気持ちよく対応してくれる人もいる。偏見はだめ。

 

でも私はもう使わないつもり。

言葉で言うより、行動で示す努力をした方がいい。